
敏感肌と乾燥肌は、よく混同されがちですね。ドラッグストアなどでも、「敏感肌・乾燥肌用」とか「乾燥性敏感肌向け」などと書かれたスキンケア商品をよく目にします。敏感肌と乾燥肌は、同じなのでしょうか?

- 敏感肌と乾燥肌は同じ? いえ、違います
- 補給したいのは「水分」ではなく「保湿成分」です
- 体の内側のケアも大切
似て非なる「敏感肌」と「乾燥肌」。その違いは?

- 普通肌
- 脂性肌
- 乾燥肌
- 混合肌
乾燥肌は、気温や湿度、加齢、体質、偏った食生活、間違ったスキンケアなどが原因で皮膚の角質層の「保湿能力」が失われ、バリア機能が低下した状態です。別名ドライスキンとも呼ばれます。
敏感肌は、実は、医学的には「敏感肌」というカテゴリは無いのです。どんな肌を敏感肌というかというと、普通なら問題のない些細な刺激で、皮膚が赤くなったりピリピリしたりする、「普通の人より反応しやすい肌」を敏感肌と呼ぶ傾向にあります。
敏感肌の主な要因は、アレルギーやアトピーなどの先天的な体質だと言われ、洗剤や化粧品などの「肌に触れる」モノに含まれる特定の成分に反応します。
しかし最近では、間違ったスキンケアなどの「後天的」な原因で敏感肌になってしまう人が多く、この後天的な原因と症状が乾燥肌とよく似ているのです。
敏感肌と乾燥肌の共通性
敏感肌と乾燥肌の共通点は、水分と脂分が不足しているということです。
乾燥肌が悪化して、肌のバリア機能が失われ、ちょっとした刺激や化粧水に含まれるほんの少しのアルコールでも、かゆみや炎症を起こす、そんな状態が慢性化してしまうと「乾燥性敏感肌」になるのです。
補給しなければならないのは、水分ではなく・・・
乾燥肌と敏感肌は別モノではあるけれど、表裏一体の背中合わせだと言えます。どちらも「保湿」が重要なのは言うまでもありません。
保湿=水分補給と考えている人が多いようですが、化粧水をたっぷりつければ解決!という単純な問題ではないのです。
乾燥肌・敏感肌は、水分を保つバリア機能が失われた状態です。水分保持能力が高い成分を補ってあげなければ、せっかく補給した水分もすぐに蒸発してしまいます。
保湿成分にはヒアルロン酸やコラーゲンなど数種類ありますが、肌の角質層を繋ぎとめて水分を保持し、バリア機能を担っている「セラミド」を補うのが一番いいでしょう。
また、敏感肌の人にとって保湿成分補給と同じくらい大切なのが、危険な成分を見極めて避けることです。特にアレルギーやアトピーの人は注意が必要です。
体の内側のケアも忘れずに
スキンケアで保湿成分を補給することも大切ですが、食事や生活習慣の乱れが乾燥肌や敏感肌を引き起こす原因になっていることもあるので、日頃の生活も一度見直してみてくださいね。
敏感肌と乾燥肌は別モノです。しかし、乾燥性敏感肌という言葉があるように、乾燥肌が悪化して敏感肌になるケースが多いのです。
乾燥して角質層がもろくなった肌は、水分を保持して外からの有害なものを取り込まないようにする「バリア機能」が低下しています。水分を補給するのではなく、水分を逃がさないようにする保湿成分を与えることが大切です。
また、栄養が偏った食事や生活習慣の乱れも、乾燥肌・敏感肌になってしまう要因のひとつです。体の内側からのケアにも気を配りましょう。