他の人と比べて、化粧品や紫外線、冷暖房の乾燥などの「外からの刺激」に弱い肌を「敏感肌」といいます。
具体的な症状としては、まずは皮膚が赤くなり、ひどくなると皮がむけたり、かゆみや湿疹、痛みが出ることも。敏感肌になってしまう要因は、ストレスや食生活の乱れ、睡眠不足などが考えられますが、最も多いのが「間違ったスキンケア」です。
2.洗顔剤はスクラブ入りを常用
3.スキンケアえらびの必須条件は「無添加」
4.化粧水は、必ずコットンを使う
5.朝晩、洗顔、化粧水、美容液、乳液、クリームでばっちりケア
この中に、あてはまる項目はありませんか?
ひとつでもYESがあれば、要注意ですよ。
バリア機能が低下した肌に、摩擦はダメ!
自ら保湿する力が弱ってしまった肌に、必要な皮脂まで「落としすぎる」洗顔はNGです。
なるべく肌に刺激の少ないアイテムを使い、短時間で終わらせましょう。
クレンジングの際に注意したいのは、「どんな濃厚メイクもすっきり落とす!」とうたう、洗浄力の強いオイルやジェルタイプを顔全体に使わないこと。
※落ちにくい口紅やアイメイクのみ、オイルクレンジングを使い、顔全体は肌に優しいクリームやミルククレンジングを使いましょう。
手でゴシゴシこするのもNGです。汚れを「浮かせる」感じで顔全体になじませて、洗い流します。
当然、洗顔も摩擦の少ない方法で行なわなくてはなりません。
2の、スクラブタイプは敏感肌にはもってのほか。固形せっけんやクリームなどの肌に優しいタイプがおすすめです。
よく泡立てて、手でこすらず「泡で洗う」感覚で。朝やノーメイクの日は、ぬるま湯のみの洗顔でOKです。
あいまいな「無添加」よりも、保湿成分配合にこだわって
「無添加」の落とし穴
次に3の「無添加」にこだわる人へ。とくに敏感肌の人にとっては、無添加=安全というイメージがあるようですが、実はこの「無添加化粧品」という言葉、かなりグレーです。
「無添加」とは、何も含まれていないということ。○○無添加、と書かれているならわかりますが、ただの「無添加」って?
おそらく表示指定成分が無添加なのでしょう。いずれにしても、こんなはっきりしない表示に惑わされず、「添加されている」成分を気にしましょう。
乾燥肌の救世主「セラミド」
乾燥性敏感肌の人が化粧水や美容液をえらぶときポイントは、高保湿成分が配合されているということです。
今注目の成分は「セラミド」です。セラミドは、最も水を蓄える力が高く、乾燥した肌のバリア機能を高めてくれます。
一方で、避けたほうがいい配合成分はアルコール(エタノール)、香料、着色料、ビタミンC誘導体です。これらの成分が多く配合されていると、表皮を乾燥させ、ヒリヒリの原因になります。
コットンよりは手のひらで
化粧水のつけ方ですが、4の「コットンを使う」のは、敏感肌には良くありません。肌をこすることになるからです。また、乾燥してキメが乱れた肌にコットンの繊維が残ることもあります。
敏感肌のスキンケアは、「手」で行なうのが基本。化粧水は、まず手であたためて、そのまま優しく顔全体を覆うようになじませて浸透させるようにしましょう。
敏感肌にはシンプルスキンケア
敏感肌の人は、できるだけ配合成分がシンプルな化粧品を選ぶほうがいいと言われます。
配合成分が多ければ、かゆみやかぶれなどのトラブルを引き起こす可能性が大きいからです。
また、スキンケアアイテムを何種類も使う、ということもリスクを高める要因です。5のように、必ず化粧水と美容液と乳液とクリームを使わなければならない、というわけではありません。
化粧水の後にセラミド高配合の美容液をつければ、乳液やクリームは省いてもじゅうぶん潤いを保つことができます。
敏感肌の原因は、乾燥です。
自発的な保水力を失った肌のスキンケアに大切なことは、落としすぎないこと、刺激を与えないこと、そして保湿することです。
クレンジングや洗顔は洗浄力が強いものは避け、化粧水や美容液は高保湿成分「セラミド」が配合されたものを選びましょう。
敏感肌の方は、つけ方にも注意が必要です。コットンでパタパタたたき込んだりこすったりするつけ方はNGです。
肌はいろいろな物質に敏感に反応するため、なるべく配合成分がシンプルなものを選び、多種類を一度に使うのは避けるようにしましょう。